プロフィール [Profile] Dr.Nori
埼玉県生まれ。運動会が好きで開成中学校へ、5年後に応援団長を務める。2年連続棒倒し優勝。東大薬学部卒業後、途上国医療に興味を抱き、阪大医学部へ3年次編入。東大病院初期研修後、地元市中病院と大学病院のジョイントプログラムで家庭医療・社会医学系専門医研修修了。日々の臨床に従事する中で、医療介護の従事者が高等教育機関で管理経営の勉強をせずに管理者に就任する事に疑問を持つ。東大MPH・豪州MBA修了後、米国Health Administrationの博士課程を履修開始。30代で県内の小規模病院の病院長に就任。グループの力をもってしても困難であった地域包括ケア病棟化のミッションをたった1年で成し遂げ、あっという間に病院再建が一段落する。座学と実践の双方を併せ持つ。家庭医療専門医・指導医、社会医学系専門医(医療専攻)
Born in Saitama, Japan. Earned an undergraduate degree in pharmacy before completing the four-year course in medicine. After finishing intern at Tokyo University Hospital, went back to his hometown to practice family medicine and hospital administration to commit to community medicine. Equipped with MPH and MBA, became a hospital director of a small regional hospital in his 30s and started a doctorate course in health administration in the U.S. (online).
プロフィール2 [Profile2] Dr. Hikaru
埼玉県の浦和生まれ大宮育ち。幼少期に成長ホルモン分泌欠乏を診断され高校2年までホルモン注射を打っていた。当時の主治医から「医師に向いている」と医学の道を勧められ、多大な影響を受けたことで県立浦和高校から聖マリアンナ医科大学へ進学。中学から大学まで卓球部に所属し、医学部時代は全医体で優勝。学生時代のほとんどを卓球に費やす。埼玉県内医療機関にて初期研修を行い、現在はさいたま市内医療機関の内科スタッフとして臨床、教育に従事している。家庭医療専門医取得のための研修で派遣された兵庫県の小規模病院に1年半従事し、地域住民や行政を巻き込みながら地域に密着した活動を行い、現在同町の特別観光大使。休みの日は趣味の一眼レフを片手に様々なところを徘徊している。家庭医療専門医・指導医。臨床研修指導医。
Born in Saitama, Japan. Underwent hormonal therapy when he was determined to become a doctor after speaking with an endocrinologist. Won the championship prize in a medical student table tennis league. Trained in large-volume hospitals in Saitama. Specializes in and teaches family medicine with an interesting experience as a tourism ambassador and a public health practitioner in a mountain-side town in West Japan.
Health Administration とは
あまりいい訳語がなく、いつも説明が難しいのですが、医療介護管理が最も適した言葉であると考えます。直訳すると健康管理となり、健康診断と勘違いされそうですが、ここでいうHealth とは医療介護のサービスとお捉えください。質の高いサービスが円滑に提供されるよう、管理をするのがHealth Administratorです。このように訳語に困るということは日本では扱っていない分野であるということでもあるのです。Managementという言葉がありますが、Management はどちらかというと、いかに効率よく安全に職員を動かすかという行為自体を指しますが、Administrationはその計画に重点を置きます。機械化できそうな業務であるほど、前者が通用しますが、患者さんを扱うのは極めて複雑です。時代の流れとともにどんどん複雑化が進み、Administrationが求められています。(参考URL https://www.atsu.edu/doctor-of-health-administration-degree ※英語サイト)
社会医学系専門医とは
医師というと、臨床医(りんしょうい、病院や診療所で主に患者さんの対応にあたる医師)を思い浮かべることが多いと思います。しかし、COVID-19のケースでは、医師会や感染症専門医の他、厚生労働省の職員(医系技官)や保健所長の活躍がありました。臨床医は主に個人の健康を扱う医師です。これに対して、主に集団の健康を扱う医師を社会医学系医師と位置付け、専門医制度を設ける流れとなりました。本制度は主に行政・産業保健・医療の3つにわかれます。行政は上記の活躍でイメージしやすいとおもいます。産業医は労働者一人一人を診察するのではなく、作業場の危険に対応することで労働者全体の健康を守ります。医療の管理者(これが私の専門)は、医療機関を管理(例えば安全管理)することで医療機関を利用する方々の健康を守る医師です。(参考URL http://shakai-senmon-i.umin.jp/info/ )
家庭医療とは
英国では,緊急性が高くない限り,まずかかりつけ医である家庭医を受診することになります。家庭医とは,誰にでも利用できて(Accessibility),診療所でできる範囲の医療を全科的に(Comprehensiveness),専門的技術を持った専門医やパラメディカル等と協調して(Coordination),心理社会・家族等の背景を含め包括的に(Comprehensiveness),継続して(Continuity),十分な意思疎通や説明を行う(Accountability),ACCCAで特徴づけられる地域の医師の事です。日本医師会のHPでは、「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」をかかりつけ医と定義していますが、日本プライマリケア連合学会の家庭医(WONCA世界家庭医療学会の認定も受けている)は、まさにこれに合致しています。